rainbowpieceの日記

みんなに伝えたいー外国語の楽しさ

22倍も記憶に残りやすくなる!

外国語を週1~2回に授業をし、どのくらいの効果があるかと疑問に持つ方が多くいるでしょう。その手助けをする大きな武器はストーリーテリングです。

 

スタンフォード大学では、ストーリーを交えて語ることによって通常の22倍も記憶に残りやすいとなる研究結果が出ています。

 

理解可能なインプットの一つ、TPRS指導法 (Total Physical Response Storytelling)は物語を通して、目標表現に慣れ親しませ、自然と外国語を習得させるメソッドです。

ここではTPRS指導法に基づいた小学4年生の授業を紹介したいと思います。

 

TPRS指導法の例 その1:導入

 

普段はLet’s Try 2を利用しています。Unit 7で今まで学習した、like, have, wantの動詞を使用して児童と物語を作りました。大まかの流れをこのように考えていました。

 

     〇〇と〇〇がお腹が空いている。

     ~が欲しい。(食べたい)   

     ~と~(材料)が持っているが~がない。 

     ~(材料)が欲しい。     

 

     … and … are hungry.

     … and … want (食べ物).

     … and … have (食材)but don’t have (食材)

     … and … want (食材). 

 

最初は動詞の like、have、とwantの意味を引き出し、板書します。

よく使う動詞ですので意味と定着させるためにジェスチャーを付けます。   

例:

           

 

動詞とジェスチャーが結びつきため、何回も繰り返し、練習をします。

 

  1. 教師が単語を言って、児童がジェスチャーをします。
  2. 教師がジェスチャーをして、児童が英語を言います。

 

さらに理解を深めるため、児童の表情を見ながら多くの質問をします。

 

理解していないように見えたら、ヒントを出したり、日本語に訳したり、または「今何を聞いたと思う」と問いかけます。大事なのはほとんどの児童が内容を理解できることです。

 

さらに動詞に注目をさせたいので、新しい単語を使わずに、固有名詞やみんなが分かる単語を使うといいでしょう。

Do you like cake? (Yes)  Oh you like cake.

Do you like sushi? (Yes)  Oh you like sushi.

Do you like sushi cake? (No)  Really?  You don’t like sushi cake?

Which do you like chocolate cake or sushi cake?  (チョコ)You like chocolate cake.

 

Do you have a red pen?  (Yes)  I see. You have a red pen.

How many (指で数える動作をする)do you have?  様子を見て、さらにヒントをOne? Two?

Do you have a Nintendo Switch?

Noで答えた人に  Really?  You don’t have a Switch.

 

Do you want a Nintendo Switch? (Yes)

Do you want a Nintendo Switch or iPhone?  (iPhone)

Me, too.  I don’t have an iPhone. I have an android. I want an iPhone.

などと文単位で目標表現を繰り返して、児童に聞かせます。

 

とにかくゆっくり進むことが大事です。大概教師が思っているほど、児童が理解していません。台本を持って話しても構いません。米国で専門外の言語を教えなければならない時もあって、このような台本に頼りながら、生徒と一緒に学んでいく例も数多くあります。

 

英語は英語のままで理解できるTPRS指導法その1.5

TPRS指導法その2:場面設定

TPRS指導法その3:4年生でも楽しい読み書きの授業を! - rainbowpieceの日記